子非の由来
子非の由来は『荘子・秋水』に記載されている荘子の寓話である。
荘子与惠子游于濠梁之上。(荘子と恵子が濠梁の上で散歩をしていた。)荘子が言った:「鯈魚出游从容,是魚之楽也。(魚が出てきて遊んでいる。それこそ魚の楽しみのだ。)」
恵子が言った:「子非魚、安知魚之楽?」(君は魚ではない。なんで君が魚の楽しみがわかっているのか?)」
荘子が言った:「君は僕ではない。どうして僕が魚の楽しみを分からないのか、君が分かっている?」
この寓話は荘子の天地で遊ぶ逍遥自在な志向を表現している。
子非の料理も荘子の寓話と同じく、空腹を満たすだけのものではない。
中国古代の哲学者の知恵、中国の伝統文化及び成都の伝統料理から生まれた、美食と文化を融合した新しい体験である。料理の香り、味、形、器、そして料理が寓する意味など、見た目の美しさから、心を感動させる深みまで、全てにこだわっている。
また、料理以外は川劇や四川の伝統民俗、伝統楽器の演奏など、四川地域の多彩な文化を体験することができる。
賑やかな古い町にある静かな庭園
子非は成都の人気観光スポット寬窄巷子に位置している。結構賑やかな町だが、子非の扉に入ると、静かな庭園が現れる。レストランが2回建ての古い木造建築にある。インテリアデザインも巨大な魚の灯篭、石の彫刻、仏像など、古い中国の味わいに溢れている。
看板
庭園内の風景
インテリア
看板メニュー
料理は1万1千円のコースから。メニューは決められているが、クラシックな看板料理と旬の料理が両方楽しめる。全ての料理は美しい絵のように、心を込めてデザインされている。
花開冨貴(花の形の点心と2種類の味付の蟹料理のセット)
鳥籠吊焼乳鴿(焼いた鳩の料理)
荷塘月色
糖山金糸銀鱈魚(ホワイトチョコレートのボールにある銀ダラ料理)
毛筆蘇(筆の形の点心)
開水白菜(鶏肉、豚骨などを使った、そこまで澄んだ四川の名湯菜)
子非鶏
石榴琵琶意悠悠
菊花羊肚菌(聞く花の形の豆腐とアミガサタケのスープ)
(photo via @大衆点評)
まとめ
「麻婆豆腐」「回鍋肉」「担々麺」「紅油水餃」など、庶民向けのイメージがある伝統四川料理や四川のB級グルメは海外でも人気が高いが、子非のような伝統を新しく、美しく呈した高級の新派四川料理は国内でもまだそんなに知られていない。
もし機会があれば、ぜひ子非の庭園に訪れて、味わい深い美しい四川料理をご賞味ください。
子非の基本情報
営業時間: 11:00 – 14:00 17:00-20:00
住所:四川省成都市錦江区寛巷子25号
http://www.dianping.com/shop/2461336
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中川正道、1978年島根県生まれ。四川師範大学にて留学。四年間四川省に滞在し、四川料理の魅力にはまる。2012年にドイツへ移住。0からWEBデザインを勉強し、フリーのデザイナーとしてドイツで起業。2017年に日本へ帰国。「人生の時を色どる体験をつくる」をテーマに妻の中川チカと時色 TOKiiRO 株式会社を設立。
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