About me
中川正道。四川省公認の四川料理の専門家、麻辣連盟総裁、時色株式会社代表兼デザイナー。2002~2006年まで四川省に滞在、四川料理に魅了される。2012年に単身、四川省へ行き、四川の仲間たちと200店舗の四川料理店を食べ歩き「おいしい四川」サイトをリリース。2014年夏に日本初!四川料理食べ歩きガイドブック「涙を流して口から火をふく、四川料理の旅」を出版。2日間で10万人を動員した四川フェス主催。 これまでの活動が実を結び、2018年のマー活、花椒が話題になる。2019年の麻辣ブームの火付け役。


 

今年、3月に2年ぶり四川フェス開催します!!とツイートしたところ、大きな反響がありました。

令和時代の新しいイベントとして、

フードロス解消、ゴミからの感染防止、料理を食べきれる「麻婆豆腐」に絞るという新しいコンセプトを作り四川フェス@麻婆豆腐商店街を作る。

場所は初めて四川フェス2017を行った中野セントラルパーク。

結果、2日で4.5万人がくる大盛況に終わりました!

今年の入場者数は食数、事前登録者数などを鑑み、以前正式に計測したデータを元に4.5~5万人となります。コロナの影響もあり、1日1万人を想定していたので、これは本当にうれしい結果でした!

2022
食数:2.7万食
動員数:4.5~5万

では、実際どのように作り上げてきたのか?簡単にですがレポートしていきます。

 

1.まずはチームを作る

四川フェスは少数精鋭のチームで作ります。当日、運営として行うスタッフは約60名いますが当日までにイベントを作り上げる主なメンバーは4名のみでした。

その4名で以下のようなことをしなければなりません。完全にキャパオーバー。ブラックこの上ない量です。

①会場&イベント業務

場所決め、保健所申請、資材等の申込、設営の段取り、会場とのやりとり、予算管理等

②店舗&企業交渉

出店・出展条件決め、店舗交渉、企業との交渉を行う。その後、店舗間やりとり(日本人、中国人)、企業とやり取りを行う。

③デザインPR

キービジュアル作成、WEBページデザインし、制作を行う。パンフレット、チラシ、ポスター作成。SNSでのPR、プレスリリース作成、メディア対応。

④会場設営

会場デザイン、会場装飾発注、スタッフ募集し、何を行う考える。当日の会場作り

⑤エンターテインメント

文化コンテンツ企画、人のアサイン、タイムテーブル作成、ゲストとのやりとり、構成作り

 

4名は埼玉、尾道、北海道、四川とバラバラな場所にいて、Slackやwecahtを駆使し、情報を連携して、①~⑤を一つ一つ進めていきます。

様々なトラブルも起こるし、スケジュールはあるようでない。4名がいかに楽しく、遊びながらやるか。これが肝です。こんなの仕事でやるのだったら、絶対嫌。。広告代理店、イベント会社がやるようなことを4名の有志がやっている感じ。

2.コンセプトを作り、企画書をつくる

中川&菊池で今年はどんな感じでやろうか?と話しをして、大枠の企画を作ります。そこからうちの会社「時色株式会社」でブレストを行い、妻の知香がコピーを考え、メインビジュアルを中川が作り、あとは企画書に落とし込んでいきます。

コピーは「麻婆豆腐商店街」、サブタイトルは「麻婆豆腐愛が爆発、幻の商店街が出現、名店の麻婆豆腐食べ比べ」

キービジュアルは以前成都のイラストレーター書いてもらったものを加工し、麻婆豆腐×混沌をイメージしたカタチに。

 

そして、こちらがスタッフ、店舗、企業向けにつくった企画書。

 

3.店舗と企業を集める

店舗集めの難しさ

まずは商店街の顔となるお店を集めます。過去四川フェスに参加した店舗から一つ一つ交渉していきますがコロナの影響もあって、なかなか思うように集まりませんでした。また今回、麻婆豆腐メイン、屋台の模擬店出店という規制もあり、お店で作るような手順で麻婆豆腐が作れない…という課題もありました。

今回やって感じたことは四川フェス規模になると1日500~1000食ぐらいは出します。これは個人レベルでは厳しく、店舗もチームとなって参加するしかありません。中国人店舗の場合、「どうにかなるさ!」的な感じで進めていきます。結果、いろいろと問題はでるが現場力で対応する。

日本人店舗はルールを順守し、その枠の中で考えます。そうすると規制が多い中、麻婆豆腐は作れない…という結論に達したり、一人で無理…といったことになり、辞退が相次ぎました。

そんな難航していた中、今できるベストな布陣を組むことが出来ました。皆様、本当にありがとうございました!!

予算ゼロからの企業集め

毎度のことながら、四川フェスの予算はゼロからスタート。これまでの参加してくれた企業、問合せがあった企業にまずは連絡。時間調整ツール「TimeRex」を使い、zoomで資料を見ながら、四川フェスの説明を行います。

北海道に住んでいて、東京で大きなイベントができるのは

・コロナ禍でリモートワークが加速し、zoomやその他テレビ会議ツールが浸透したおかげ

・一緒に四川フェスを行っているパートナーの菊池さんが都内で対応してくれる

という2つがあるからです。本当に自由が利くようになった。これは海外にいてもできそう。

昨年末から行った麻辣グランプリ参加企業にも連絡を行い、沢山の企業に参加いただきました。本当にありがとうございました!!

 

4.大事なのは世界観とワクワク

四川フェスにきたら、四川の街角にきたような感覚になり、中国コスプレした四川料理好きのスタッフたちがウロウロして、花椒の香りと唐辛子の辛さが充満している。今年はそんな世界を、幻の麻婆豆腐商店として、中野セントラルパークに出現させます。皆さんの沢山のご来場、お待ちしております!

という檄文を公式ページでは書いています。https://meiweisichuan.jp/sisen-fes2022

ぼくの場合、世界観というのは「自分の中にあふれ出る創造性を言語化し、イメージ化する」ものとして、考えています。四川フェスは自分のイベントなので、自分の好きなようにデザインして、イメージを作っています。実はこれが一番楽しく、好きです。

昔、自分が見ていた漫画とコラボするとか夢の話ですよね!画像を触っているだけでうれしい!

 

スタッフも楽しく、来た人もワクワクする仕掛けを作る

中国で洗ったら赤く染まってしまう(笑)四川フェス特製Tシャツをつくっていましたが今年はスタッフの衣装はコスプレにしてみました。しかも選べる。

こんな感じ!なんか楽しそうですよね!一人でやるより、みんなでコスプレする方が楽しい。

女性たちが衣装をきるとなんかほのぼのします!

サングラスと帽子は持参、男性が民国服きるとカッコいい!

 

5.いろんなアメディアで情報を発信する

四川フェスの情報発信は主に8つあります。

  1. 四川フェス公式Twitter:毎日更新、決まったことやネタを瞬時にアップ
  2. おいしい四川Instagram:主に店舗情報を更新
  3. おいしい四川facebook:主に店舗情報を更新
  4. 四川フェス実行委員会facebook:非公開グループ、スタッフ募集や非公開ネタなど投稿
  5. 中川個人のfacebook:出来上がっていくまでを投稿、備忘録的な感じ
  6. メルマガ:決まったことを週一回投稿
  7. 公式サイト:キービジュアルを作り、決まったことを随時更新、いつもめちゃめちゃ長くなる。ポイントは1ページにおさめること
  8. プレスリリース:PRtimeを使用、2回ぐらい流す

 

基本この1~8を中川一人で回しています。一番詳しいのぼくで誰よりも情報を知っているからです。その代わり超忙しくなる…

一番力をいれているのはTwitter、四川フェス実行委員会facebook、公式サイト、メルマガです。Twitterは拡散するから、四川フェス実行委員会グループは仲間との情報連携、公式サイトは見る先として作っておく、メルマガは出来上がっていく物語としてまとめていきます。

結果、四川フェス2022は過去一番メディアに掲載されました。

TwitterのトレンドにもなったみたいでTBS「THE TIME」ではランキング5位に。これはすごい!!

ポイントをまとめると

・普段から自分の好きなことを発信し、仲間を増やしておくこと。

・信頼できるメンバー集めてチームをつくること

・自分のやりたいことを言語化し、イメージ化して、企画書を作る

・縁を大切に店舗や企業と仲良く一緒に作り上げる

・自分らしい世界観を表現し、ワクワクすることをする

・それらを自分が普段使っているツールで発信する

ということですね。

 

ちなみに四川料理プロジェクトはここまで来るのに10年かかりました。自分が本当に好きなもの(=ぼくの場合は四川料理)だからこそ、ここまできたと思います。好きなことを追求するととてもエキサイティングな展開が待っているので、ぜひたくさんアクションしてみてください。

 

写真でみる四川フェス2022@麻婆豆腐商店

3年ぶりの四川フェスなのにまさかの雨模様。朝6時に集合し、皆で設営からスタート。

カッパを持参し、設営。朝からビショビショでした。。

マスク、カッパという二重苦。早くマスクない生活になってほしい。。。

店舗の皆さんがくる8時ぐらいには雨もゆるやかになってきた!

晴れ男、晴れ女!?四川フェスはまさかの悪天候神回避!!

9時まで雨が降り、開始と同時に雨が上がる奇跡がおきました!!運がいいという言葉では表現しきれない、この神回避。これは宇宙が四川フェスをやってくれといっていのか、神様ありがとう!!!

雨もあがり、沢山の人たちが来場!

今回は装飾を中国で購入、オリジナル旗をつくりました。こういう一つ一つに愛をこめて作っています。

人気の店はすぐ行列に、土曜日は涼しかったので、よかった。

午後になると晴れてきました!中野セントラルパークは晴れていると本当気持ちがいい

麻婆豆腐商店をつくる店舗の皆様たち

 

175°DENO担担麺さん、今日は特製麻婆豆腐商を提供!

ファイヤーホール4000🔥菰田シェフがつくる絶品麻婆豆腐!!

麻婆豆腐発祥の店、陳麻婆豆腐も参戦!本場の味を提供!

池袋の四川料理の名店、品品香さん、両日大人気でした!!

 

鉄人陳建一さん、建太郎さんと二人がつくる四川飯店!瞬殺で売り切れました!

 

緑麻婆豆腐が大人気だった麻婆老王×嘉恒貿易!王老板もいい感じ!

味坊集団も参加!羊肉串と羊肉麻婆豆腐を提供!

 

一番人気だった陳家私菜、フェスのプロともいえる技で大行列だが提供がすごく早い!

価格も500円!ワンコイン、安くてうまいの代名詞ですね!

味坊の梁さんと陳家私菜の陳社長の出会い、こういう突発的な出会いから何か生まれたりしますね!

四川料理 華美×在日厨師精英協会の皆さん、ガチの四川料理人たちの集まり!

四川の特級厨師の楊さん、満面の笑み、今回の売上は過去最高だったみたい!

フードコートといえば香辣妹子!麻婆豆腐以外にもたくさんの四川料理を提供!

初参加!雲辣坊の変態麻婆豆腐も人気でした!!

四川料理を支える企業ブースの皆さんたち

今年から初参戦、永谷園さん!ものすごい量の試食をされていました!

成都の観光局から沢山のパンフレットをいただき、見事に全部くばりました!

カネカサンスパイスさんのブランド「SPANION」!金の太陽花椒など試食兼販売!

甘露ブースではガラポンとお茶を提供、協賛商品をすべてプレゼントできました!ありがとうございました!!

緑の味覇号と辣覇を先行販売!緑のトラックはインパクト抜群でした!

四川料理調味料を雄、三明物産さん。中川も愛用しています!沢山の四川調味料が売れていました!

青島ビール!辛い四川料理を癒す清涼剤。麻婆豆腐にしびれた大量の人たちが購入していました!

 

白酒のグラス販売も大好評!白酒と炭酸で割った白ボールも人気でした!

四川フェス実行委員会のご飯部隊こと米米蔵部!見事にお米売り切っていました!

今回初参戦はワイン屋のMONACAさん!白酒、ビール、ワインと四川フェスは飲みまくりです!

四川フェスを盛り上げてくれたゲスト&ラジオ!

今回は人が集まり、密になるので、ステージを無くし、スピーカーを会場全体に配置し、音声のみのラジオ形式にしました。結果的に待っているときにラジオが流れ、いい暇つぶしになったり、楽しかったと高評価でした。出演者も見られることないので、気楽にしゃべるのは楽しかった!ということで、次回もラジオ形式にしようと考えています。

 

皆で読み合わせ、基本的な構成はあるが細かい台本はなし、ぶっつけ本番です。

まずは観光局の欧陽安首席代表からご挨拶、これからスタートです!

スタートしたら、あとは楽生さんとヤンチャンにお任せ!

代わる代わるゲストがきてトークをしていきます!

青島ビールの時は乾杯の音を皆で!!

イケピーがタイムキーパー!たくさん来るゲストをさばいてくれる!

楽生さんが別のイベントへ行かねばならず、マトン太郎さん急遽MCに!

辛メーターの皆さんは福岡から参戦、お疲れ様です!!

会場のBGMをひたすら流す、BUBBLE-Bさん。二日間お疲れ様でした!

企業から店舗と皆さんに参加してもらい、お話を聞きました!

商品の説明をして、会場の皆さんにこだわりを伝える!

二人とも話を引き出すのがうまい!中国語、日本語を使い分けトーク!

2日間ずっとしゃべりっぱなりしだったヤンチャン、お疲れ様でした!!

 

四川料理を愛する四川フェススタッフたち

ここからはスタッフやゲストたちの写真です!みんなありがとう!!

羊齧協会からもサポートありがとうございます!

ディープチャイナさんも参加!本を販売する代わりにパンフレット配り手伝ってもらいました!

男女そろうとなんかいい感じですね!衣装って重要。

マトンさんの服装を直す、中川の妻(笑)

一日目の賄は巨大なビリヤニ!おそらく100名分ぐらいあります(依頼したのは60名…)、さすがパキスタン!!

腹が減ったら、何回でも食べれるのが四川フェスの賄。

男性陣は漢服きるといい感じになる!

個性豊かな中国服コスプレ!楽しかった!!

民国服は40代超えると渋くなるかもしれない…

こちらは太極拳の服、動きやすいのが特徴!

二日目のごはんは味坊特製のまかない。マントウ、紅焼肉、漬物などおいしかった!

中央電視台のみなさん、取材ありがとうございました!

ゲストのシブルナちゃん、参加ありがとう!!

白酒をいつも飲ませてくれる郭さんありがとうございました!

長袖なので、だんだん熱くなる!夏に民国服はきつかも。。

流しを用意したがみんな全然つかわなかった。ちなみにこちらの衣装は彝族の衣装!

たまたま本部の後ろに座っていたアルトゥルくん!

 

最後に

こちらは迷子の子がいたので、受付をしてくれていたRettyの皆さんが本部まで連れてきてくれました。そこで、ラジオを中断し、放送をしたら、お母さんが駆けつけて、一件落着。思わずお母さんも涙を…

みんなの現場力がすごい!

四川フェスのコンセプトの一つに「大人の文化祭」というのがあります。大人になった今、スキルや人脈を活かし、文化祭のように自由に自分たちでイベント作る。そんな楽しみをしたいから、四川フェスでは「大人の文化祭感」を大事にしています。

細かいことを決めないので、いろんなトラブルが起きる。しかし、みんな第一線で仕事をしているから、何か起きても対応ができる。

 

これからも四川フェスは「大人の文化祭感」を大切に、気楽に楽しく四川料理を広める活動として、やっていきます。来年の予定も決まりました。来年もGW後の土日に中野セントラルパークで開催します。ぜひ、お楽しみに!!!

 

テキスト:四川フェス実行委員会 委員長:中川

写真:廣田比呂子 https://www.instagram.com/hirokohirota/

写真:イケピー

 

 

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中川正道
中川正道、1978年島根県生まれ。四川師範大学にて留学。四年間四川省に滞在し、四川料理の魅力にはまる。2012年にドイツへ移住。0からWEBデザインを勉強し、フリーのデザイナーとしてドイツで起業。2017年に日本へ帰国。「人生の時を色どる体験をつくる」をテーマに妻の中川チカと時色 TOKiiRO 株式会社を設立。
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