武侯祠から徒歩5分。観光後にぜひとも行ってほしい麺屋さん
「永記湯圓面館(ヨンジータンユェンミェングァン)」
この店の看板メニューはお店の名前にもなっている湯元(タンユェン)。
湯元とは中に甘い餡のお餅が入ったスープのこと。春節の時には一家団欒で食べる伝統料理。
お餅の中の具材は小豆の餡子や甘いゴマ風味など様々です。
永記湯圓面館では湯元も美味しいですが、一番おすすめしたいのは麺です。
今は日本へ帰国されましたが、日本人で成都に初めてゲストハウスを作ったシムズゲストハウスの元オーナーが
あその担担麺は一番おいしい!
と語り、多くの旅行者たちが通ったお店です。
日本の某テレビ番組や雑誌でも紹介されたこともあるとか。
3代目となる老舗、永記湯圓面館
資料を見ると永記湯元面館の始まりは古く清朝時代。
創始者、郭永氏が成都北門九街にて小吃「郭湯元」を売り始めたのが始まり。
1950年代に二代目、郭隆華氏に受け継ぐ。そして、三代目に移り1994年に武侯祠に新しいお店を開業。
新しい看板料理「干素椒面(ガンスージャオミェン)」を掲げ、今に至ります。
担担麺と干素椒面も食べる
干素椒面とはいわゆる素椒面のこと。見た目は担担麺とほとんど同じ。
日本では担担麺の方が知名度も高く、既に国民食並みの人気がありますね。
しかし、成都では麻婆豆腐同様、それほど人気はなく、実はメニューからだんだん消えかかっている麺です。
担担麺はこのままなくなってしまうのか?
いいえ、名前を変え(若干、味も変え)存在しています。
それが素椒面であり、杂酱面、脆绍面と呼ばれる干拌(ガンバン)型の麺たち。
干拌とは、面の上にそぼろを載せて、下に調味料、香辛料をふんだんに使った醤(タレ)を入れ、面をかき混ぜて食べるスタイルの麺のこと。
老舗の麺を食べよう
まずはうわさの担担麺、お店の美味しさが一発でわかる紅油餃子(ホンヨウジャオズ)を注文。
紅油餃子を頼むと、
- 餃子がまずちゃんと手作りで作られているか
- 佐料(ズオリャオ、調味料全般を指す)の味、品質がよいか
が確認できます。
まずは担担麺から。一般のそぼろより若干大きめの粗いそぼろ肉。
機械的に作っていないところに好感を持てます。
麺のコシもしっかり残っている、ピリッとシンプルな味付けで非常に美味しい麺でした。
あまりにも美味しかったので、もう1碗注文。
麺が来る間に紅油餃子を。紅油餃子は鐘水餃スタイルの小ぶりな餃子で美しい形。
皮もモチモチで甘くラー油たっぷりの紅油の味付けも絶妙のバランス。
本家本元の鐘水餃の昔の味を踏襲している、そんな伝統的な紅油餃子でした。
※鐘水餃とは成都にある老舗。名物は小ぶりな紅油餃子。成都一の有名小吃店の「龍抄手」同様、ローカルでの人気はいまいち。
最後のしめは追加注文をした担担麺を、、、と思いきや、どうやらちょっと違う麺が来ました。
多分、干素椒面?かと思われる麺でしたが、一先ず食べて見ることに。
担担麺より若干あっさりとした味付けでしたが、こちらの麺も担担麺同様、美味しい麺でした。
四川料理の旅、サイト上で紹介している老舗「成都担担麺」は若い店主の意向かファーストフード化した店内にイメージチェンジし、味も落ちました(2015年確認済み)。
今、一番おいしい担担麺屋を教えてください!と言われたら、この永記湯圓面館をお勧めします。
ぜひ、老舗の味を試してみてください。
まだお腹に空きがあれば、ぜひ、湯元も。
食べ方
担担麺は汁なしです。麺をまぜて食べましょう。紅油餃子も同じで下にあるタレを混ぜて食べます。
注文方法
「担担面,一两」(ダンダンミェン、イーリャン)
「干素饺面,一两」(ガンスージャオミェン、イーリャン)
「红油饺子,一碗」(ホンヨウスイジャオ、イーワン)
基本情報 永记汤圆面馆
おすすめ料理 | 担担面(7元)、干素椒面(7元)、红油饺子(7元) |
---|---|
住所 | 四川省成都市武侯祠东街13号 |
住所(英語) | sì chuān shĕng chéng dū shì wŭ hóu cí dōng jiē yī |
営業時間 | 8:00~21:00 |
環境 | お店は小さい、清潔 |
その他 | 支店なし |
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中川正道、1978年島根県生まれ。四川師範大学にて留学。四年間四川省に滞在し、四川料理の魅力にはまる。2012年にドイツへ移住。0からWEBデザインを勉強し、フリーのデザイナーとしてドイツで起業。2017年に日本へ帰国。「人生の時を色どる体験をつくる」をテーマに妻の中川チカと時色 TOKiiRO 株式会社を設立。
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