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7月に行った花椒収穫ツアー。そこで、手に入れた大量の花椒と日本の山椒とを食べ比べるというマニアックな会を先月行いました。アレンジしてくれたのは80Cディレクターのサトタカさん、そして、協力していただいたのは麻布長江の田村シェフ。
※花椒(ホアジャオ)=山椒です
田村シェフと麻布長江との出会い
田村シェフとは2014年出版記念パーティーで出会い、四川フェスに参加していただきと…ご縁を感じている料理人。
麻布長江でしびれるランチをいただいたことはありましたが、夜のディナーは初!
四川省成都市在住のカカさんが田村シェフの料理を「超おいしかった!」と絶賛。山椒の食べ比べももちろんですが、クリエイティブな料理にも超期待です!
まずは前菜から
焼きトウモロコシの冷たいピューレ、トマトとウニ入り。丁寧な味が体に染み込みます!
儚く消える!一口麻婆豆腐。ふろっと口に溶け、麻婆豆腐の香りが一気にくるおもしろい料理。これ四川でも流行りそうな料理ですね!
飞龙拼盘(運気のあがる前菜盛り合わせ)料理一つ一つに運気がいいものが入っています!
【80cさんより】ほおずきの中にくらげ、そしてほおずきの甘酸っぱい実が入っています。
【80cさんより】生の蚕豆から作った、自家製の青豆板醤使った一品。枝豆
【80cさんより】鶏レバー、仔牛、豚肉のテリーヌ。白湯(バイタン)のジュレを載せています。テリーヌはほのかに白酒(バイジュウ)の香り。
よだれ鶏。四川フェスでも大人気でしたね。お店でよだれ鶏ソースも販売中!
タコの青山椒油和え。日本のタコはおいしいですね!
鰹の黒ニンニクと揚げニンニクソース。カツオに中華的な味付け。これで一杯いけます!
前菜で楽しんだところで日中山椒食べ比べスタート!
今回の山椒は6種類。
・四川産-九叶青花椒(生と乾燥)、漢原―貢椒(生と乾燥)
・和歌山産(生と乾燥)
・紀州産(生の山椒)
①日本の生vs四川の生
→椒麻鶏(葱×山椒のソースをかけた鶏)で、中日のフレッシュさを比べる
②四川の赤vs四川の青
→椒香魚(スープで軽く煮込み、山椒で香りづけした魚)で、加熱して香りと痺れを比べる
③日本の青vs日本の赤
→山椒冬瓜鴨湯(鴨と冬瓜のスープ)で、煮出した風味を比べる
80cさんより
椒麻鶏(葱×山椒のソースをかけた鶏)
まずは日本の紀奥山椒生から。緑が鮮やかですね!山椒の香りがさわやかにしびれはほどほど、上品な味でした!
そして、四川最高級品の貢椒の生を使った椒麻鶏。これはもうしびれが日本の山椒と比べ物にならないくらいしびれました!上品さはないですがパンチがあります!
料理に合うお酒ということで、田村シェフに無茶ぶりして、出していただいたのがこちらのお酒。「ORBIA」のSOL。日本酒とは思えない味わいで山椒との相性もばっちり。
山椒冬瓜鴨湯―アヒルと瓜と山椒のスープ
日本の青vs日本の赤(いずれも紀奥山椒)。スープにすると山椒のしびれは弱くなりますが香りは残りますね。コクのあるスープでおいしかったです!
香炸三豊茄子、香川県の三豊茄子を使った茄子の香り揚げ。月桂樹や九層塔(台湾バジル)を使ったさわやかでスパイシーな料理。これもおいしかったです!
椒香魚―山椒の香り魚、豪快な一皿!
九叶青青花椒作ったで椒香魚。魚はスズキ。白身魚と山椒の相性は抜群!この山椒油のタレがおいんですよね!
【80cさんより】低温の油で香りを抽出した青花椒と、高温のところに投入した青花椒で色が異なるため。高温にするとここまで色が抜けるんです。
この料理の大きさに一同写真を撮る。中華はこの大皿料理がインパクトあっていいですよね!
こちらは赤い貢椒を使った椒香魚。魚はスジアラ、長い時間熟成されており味わいが抜群でした。ぼくの中ではこれが今回の一番料理でした!
たっぷりの山椒食べ比べを終えた最後の〆へ
ぼくの大好物の芽菜チャーハン。芽菜とごはんの相性は最強だと思っています!
田村シェフの創作麺!自家製の泡菜(乳酸発酵の漬物)に翡翠麺と四川青花椒が香るさわやかな冷やし麺。〆に最適ですね!
ゴマ風味たっぷりの担々麺。攻撃的な料理の数々で担々麺がやさしく感じました!
しびれた舌にデザートが染み込みますね!
最後に
花椒(山椒)の日本、四川の食べ比べ。初めて試みでしたが面白かったですね。
・日本の山椒は上品で味のアクセントに(脇役的な)
・四川の花椒はしびれ抜群、インパクト大(主役的な)
和食と四川料理のそれぞれの料理の中で花椒(山椒)は役割が違う。その役割を楽しみながら、花椒(山椒)は愛すべき香辛料だなと感じました。
ぼくは毎日四川料理を家で作っているので、いつも四川の花椒を使います。なくてはならない当たり前の香辛料。しびれるという味覚が今後ブームなるかもしれませんが、ブームの中、ブームが終わった後もずっと花椒とは付き合ってきたい!そんな気持ちです。
研究的な花椒(山椒)食べくらべに最高の料理を合わせてくれた田村シェフありがとうございました!アレンジしたサトタカさん感謝しています!
おいしい夜でした!
四川料理の専門家・中川より
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中川正道、1978年島根県生まれ。四川師範大学にて留学。四年間四川省に滞在し、四川料理の魅力にはまる。2012年にドイツへ移住。0からWEBデザインを勉強し、フリーのデザイナーとしてドイツで起業。2017年に日本へ帰国。「人生の時を色どる体験をつくる」をテーマに妻の中川チカと時色 TOKiiRO 株式会社を設立。
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