目次
いつか中国全土の料理を集めるフェスをしたい
2017年、初めて四川フェスを開催した後に、盟友の羊齧協会主席の菊池氏と話していたことです。中国には、まだまだぼくらが知らない料理があり、日本人は全然知らない。すごく奥が深い領域。
中国全土の名物料理を一同に集め、食べ歩きができたら、最高においしく、楽しいはず。
そこから5年、いきなりチャンスがきた!
昨年の12月初旬、上野中央通り商店街さん、(株)中国電視さんから、春節の時期に上野公園でフードイベントやりませんか?と依頼がありました。ただ、数えるとイベントまで、一カ月しかない。今すぐ動かねば間に合わない!
そこから、超ハイスピードでイベントの中心となる「食」のコンセプトをつくり、出店に向けての条件を定め、12月中旬から出店に興味あるお店に連絡。
ぼくらだけでは間に合わない。なら、仲間にサポートしてもらおう!80c編集のサトタカさん、ガチ中華インフルエンサーの阿生くん、中華地方菜研究会の愛吃さん、貴州人のリンちゃん、ディープチャイナさんに声がけを手伝ってもらいました。
最終的に声がけしたのは130店舗以上
しかし、多くの店舗は興味はあるが「人手不足!」「時間がない!」…
結果、出店が確定したのはガチ中華18店舗+企業&団体6+10店舗(日本の屋台)=34ブースになりました。いきなりの連絡で出店していただいた飲食店&企業の皆様、本当にありがとうございました!
結果、3日で15万人が来場、大成功で終わりました!
・こんな短い期間でよくできましたね!🤔
・え、こんなに人がくるんですか!?😳
・こんな規模とは知らなかった!でたかった!!!😭
・どうやったら、こんなに人がくるのですか?
・・・・
など、沢山のご意見をいただきました。運営を行っているぼくらでも、ここまでうまくいくとは思っていなかったので、これはびっくりの結果!
せっかくなので、まだ記憶が新しいうちに今回のうまくいった要因をまとめておきます。次の四川フェスや何かイベントする際の参考になればと。
1.四川フェスからのウエノデ.パンダ春節祭
おそらく、何の実績もなく、経験もない団体が「上野公園で春節祭だ!」と言っても誰も「ほー」「ふーん」となったことだと思います。ぼくら四川フェス実行委員会は2017年から食フェスを行い、少しづつ仲間を増やし、関連する店舗や企業、団体、イベントのファンを地道に育ててきました。
母数はそれほど多くはないかもしれませんがすごく濃い四川料理好きが集まっています。そして、イベントを行う中で気がついたことは四川料理好きの多くは中国好きということです。
実際、四川へ留学したことあるメンバーはぼくを含め数えるだけ。一番多いのは北京や上海の留学、または駐在したメンバー。
最近のメンバーは中国へいったこともない人もいます。これはゲームやドラマなど中国の新しいカルチャーに惹かれた人たちです。
なので、四川フェスからの中国大型イベントというのは相性がいいのです。その証拠として、Twitterの四川フェス公式アカウントで「上野パンダ春節祭」のイベント告知を行った際、すごくバズりました。四川フェスより、反応がよかったです(笑)
【上野パンダ春節祭🔥開催のお知らせ!】
急遽、上野中央通り商店街&(株)中国電視さんから依頼をいただき、来年1/20~22に上野公園噴水広場にて、春節祭やります!
テーマは「中国屋台飯」。四川料理だけではなく、中国全土の料理を集め、にぎやかな市場を再現!
※店舗、物販、PRブース等募集中! pic.twitter.com/VPYuKYhRMl
— 四川フェス@次は5月開催🔥 (@Amazing_Sichuan) December 19, 2022
2.規模を大きくするには分業するべし
ウエノデ.パンダ春節祭では、4つの団体で役割を分担しました。これまでの四川フェスはすべてを自分達で決めてやってきたので、これは初めての試みです。最初はちぐはぐしたチームでしたがなんとか気合いで乗り切りました。
やればできる。まさにそんな心境です。
3.最強の動員方法
なぜ3日で15万人もきたのか?これはぼくらの想像を超えていましたが、よくよく考えてみると三つのポイントがあります。
①地の利:最強の上野公園
これは上野公園の集客の強さです。上野動物園は会場前から長蛇の列、国立美術館も人がすごいいるし、外国人の観光客の多くも散歩している。イベントがなくても、すごく人がくる日本最高峰の公園です。
②100万人の華僑へ情報発信
東京で行われたウエノデ.パンダ春節祭の盛況ぶりは習近平国家主席も知ります‥と中国電視さんが仰っていましたがとにかく中国人への情報発信がすごかった。ぼくらも詳しくは知りませんがwechatグループで在日華僑メディアが集結し、皆で情報を共有。
日本にいる華僑は誰でも知っているぐらい情報発信する!
と人海戦術&コネクションで多くの華僑がこのイベントの存在を知りました。
結果、かなりの中国人の方々が来場されました。これは今までのぼくらのイベントではなかったことです(華僑への情報発信は四川フェスの弱み)
③日本人へのPR
脱サラし、四川料理プロジェクトをはじめてもう10年以上。これまで蓄積し、育ててきたプラットフォームをフル活用し、PRします。具体的には以下の図のような感じです。
1:リストを保有していること
WEBマーケティングで一番重要なのがリストです。濃いリストを持っているか、これが肝です。
2:デザインで世界観を表現する
これがぼくの一番得意とするところです。今回バズったのはこの画像の力が大きかったからと推測しています。
3:出店店舗や料理を伝える(コンテンツ)
持っているプラットフォームを使い情報を発信する。これも今回は中川が一人で行いました。料理の価値や希少性を理解し、わかりやすく伝えることが重要です。
メインはTwitter&メルマガです。特にTwitterではエゴサしたり、引用RTした方には必ずコメント入れたり、コミュニケーションを沢山しました。
- Twitter:毎日情報を簡潔にアップ。
- メルマガ:できていく様を文章+画像丁寧に伝える。
- Instagram:出店店舗情報を共有
- facebook:出店店舗情報を共有
8⃣店舗紹介🔥中央アジア美食 Tandoor Master
広告会社を営むウイグル人たちが愛する中央アジア料理を提供!
サモサ(烤包子) 380円
シシケバブ 300円
羊丸焼き 2500円(500g)
ケバブ(紅柳)500円
羊肉泡馕 500円新しく立ち上げたECで購入可能!また飲食店にも提供!https://t.co/kyZe5ICoHr pic.twitter.com/BBpB9saBNV
— 四川フェス@次は5月開催🔥 (@Amazing_Sichuan) January 12, 2023
※一番反応がよかったTandoor Masterさん。四川フェスでも食べたい!というファンがいるので、何とか調整したい。
※その他の投稿まとめはこちらから
まとめ
初めは無茶ぶりだ!!!!と焦り、どうやって店舗を集めればいいか、頭を悩ませていました。しかし、やってみればできるものなんだ!ということがわかりました。
そして、実はぼくらはいろいろと活動をしていく中で、沢山のリソースがあり、スキルがあり、仲間が増え、成長しているのだ!と再認識しました。好評だったので、また来年もやりたいですね!
ここからは写真で振り返るウエノデ.パンダ春節祭
沢山の料理を提供しました!
最後に
漢服をきていた若き中国人カップル。いろんな方が写真を撮られていました。
日本で中国の春節を祝い、中国屋台飯を提供し、多くの日本人が食べにやってくる。在日中国人も一番大切な春節の雰囲気を味わいに遊びに来る。
これが、ぼくらが提供したかった春節の体験です。
中国にいたときに祝ったり、感じた春節を東京で表現し、体験を提供できたのはすごく意義もあり、楽しい経験でした。課題は沢山ありますがまずは一回目。次は改善して、さらにおもしろいイベントになるよう企画し、推進していきます。
次は1年に一回の四川料理の祭典「四川フェス」。また仲間たちと楽しくイベントを作っていきます!お楽しみに!!
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中川正道、1978年島根県生まれ。四川師範大学にて留学。四年間四川省に滞在し、四川料理の魅力にはまる。2012年にドイツへ移住。0からWEBデザインを勉強し、フリーのデザイナーとしてドイツで起業。2017年に日本へ帰国。「人生の時を色どる体験をつくる」をテーマに妻の中川チカと時色 TOKiiRO 株式会社を設立。
四川料理マニアたちがつくる四川料理の祭典「四川フェス」主催。過去動員数累計24.5万人。四川料理、しびれ、麻辣、マー活ブームに火をつけ中華業界を盛り上げる。