About me
中川正道。四川省公認の四川料理の専門家、麻辣連盟総裁、時色株式会社代表兼デザイナー。2002~2006年まで四川省に滞在、四川料理に魅了される。2012年に単身、四川省へ行き、四川の仲間たちと200店舗の四川料理店を食べ歩き「おいしい四川」サイトをリリース。2014年夏に日本初!四川料理食べ歩きガイドブック「涙を流して口から火をふく、四川料理の旅」を出版。2日間で10万人を動員した四川フェス主催。 これまでの活動が実を結び、2018年のマー活、花椒が話題になる。2019年の麻辣ブームの火付け役。


 

花椒の収穫は7月~9月

市場で大量の花椒を選別している様子

市場で花椒についている茎や黒い種を選別し、袋に詰める様子

昨年のトレンドの一つになったしびれ料理。その肝となっているのが、しびれるスパイス「花椒(ホアジャオ)」です。

花椒は7月~9月に木に粒が実り、収穫されます。大体の目安としてですが

・7月は九叶青という品種の「青花椒」

・8月~9月は赤い「花椒」

が収穫されます。

 

「青花椒」と「花椒」の品種の違いは香りにあります。「青花椒」は柑橘系の香りが強くよりさわやか。通常の「花椒」の方は香りもよいですが、よりしびれの方が強い。

 

今回は7月に視察に行ってきた「青花椒」収穫の様子を簡単にレポート。さらに花椒博士の李さんおすすめの魚料理もご紹介します!

 

眉山市仁寿へ青花椒の収穫視察へ

四川省眉山市仁寿の青花椒

一番左が花椒博士の李さん

向かった先は四川省成都市から車で約一時間半の距離にある眉山市仁寿県。もともとこのあたりは痩せた荒地が多く、作物も育てられなかったようですが、花椒博士こと李さんの指導の元、荒地に花椒を植えるプロジェクトがし始動。

四川省眉山市仁寿の青花椒

痩せている荒地でも花椒が元気に育つ

話をきくと花椒の苗などにかかる費用は政府からの補助金で賄う。土地は仁寿県の農民の土地で、そこを借りて、花椒の苗を大量に植える。収穫は約500人の農民のおばさんたちが担当。収穫した量に応じて、報酬をもらう仕組み。

四川省眉山市仁寿の青花椒

生の花椒は香りが抜群、一粒かじると30分以上はしびれる

四川省眉山市仁寿の青花椒

おばちゃんたちが花椒を収穫し、番頭さんに量を報告して、報酬を支払うシステム

四川省眉山市仁寿の青花椒

花椒の木にはとげがあり、取るときには気をつける必要あり。みんな和気あいあいと収穫を楽しむ

花椒は通常、苗を植えて、2~3年で実がなるといいます。しかし、花椒博士の李さんの栽培方法で行うと1年で収穫できるようになると。しかも農薬などを極力使わない緑色食品の認証も取得済み。

四川省眉山市仁寿の青花椒

粒は触ると表面に油がにじむ、生絞りの花椒油もおいしい!

四川省眉山市仁寿の青花椒

花椒畑はどんどん拡大中。夏の収穫は暑い日差しの中で行う

花椒消費が上がる中、荒地を再利用して、花椒畑を拡大させて、特産品をつくり、農民に還元するサスティナブルな仕組み。中国の地域再生もどんどん新しい形で生まれています。

 

花椒畑の次は黒龍灘の名物「魚料理」を!

眉山市仁寿からダムがある黒龍灘(ヘイロンタン)へ車で移動。こちらの名物は新鮮な「魚料理」と胡麻のお菓子「芝麻糕(ジーマーガオ)」。

四川省眉山市仁寿の青花椒

魚は小さな市場で生け簀から購入します。今回は3.5kgの花鲢(コクレン)をお買い上げ。ささっと〆てもらい、お店に魚をそのまま持っていきます。

 

お店でつくってもらった料理は二種類「麻辣魚」「酸菜魚」。その料理がこちらです。

四川省眉山市仁寿の青花椒

新鮮な魚の実はプリプリ!あっさりとした酸菜魚との相性も最高!

四川省眉山市仁寿の青花椒

王道の麻辣味、これはビールとご飯のお供にバッチリ!花椒ももちろん新鮮!

四川省眉山市仁寿の青花椒

大きな鍋にどかーんと料理が入り、円卓を回して食べるのが中華の醍醐味。5人で2品とスープでもうお腹はパンパンです。

たらふく食べた後はダムの光景をみて、まったり。車がないとなかなか行けない仁寿県の黒龍灘ですが、おすすめの場所です!

四川省眉山市仁寿の青花椒

 

最後に

ぼくらが普段何気なくつかっている花椒。生産地まで来ると、実は荒地を再生した事業の上に成り立っていました。元気なおばちゃんたちが収穫し、取れた量でみな平等な報酬を受け取る。

 

中国の政府支援プロジェクトというと、何か怪しいイメージがありましたが、それは偏った先入観でした。実は仁寿県のような地域再生プロジェクトもあります。

 

四川料理を通して、こういう地方の意義あるプロジェクトもシェアしたり、ツアーで視察できたら、おもしろいですね。そして、成都などの都会では食べれないおいしい地方料理を食べたら、完璧です!

 

基本情報

店名;黑龙滩特色农家鱼
場所;四川省眉山市仁寿県黒龍灘
http://www.dianping.com/shop/23000267

 

 

2008年からスタート。13年をかけた四川料理プロジェクトの全貌はこちら!

四川料理プロジェクト

6000人が購読!四川料理を愛する仲間募集!四川料理情報を発信する無料メルマガ

四川料理の仲間を募集

東京麻辣ストーリー~しびれる恋の行方

四川省成都からきた留学生「小桃(シャオタオ)」、麻婆豆腐好きの日本人大学生そう太。シャツにラー油がついた···から始まる四川料理恋愛ストーリー!

東京麻辣ストーリー

麻辣連盟 | 四川料理を愛する仲間たち

麻辣連盟

四川料理を愛し中華料理が大好き!麻辣連盟では普段日本で食べられている四川料理ではなく、本場の料理を皆で食べる食事会を中華料理店とコラボして、全国で開催します。食の好奇心に刺激され、まだ見ぬ大陸の味を日本で食しましょう!参加される方は入党ください!

麻辣連盟についてはこちらから

【出版】四川省・成都を中心にした食べ歩き旅行の決定版

涙を流し口から火をふく、四川料理の旅 (KanKanTrip)
中川 正道 張 勇
書肆侃侃房 (2014-08-25)
売り上げランキング: 30,730

SNSでも発信しています!

おいしい四川公式ページ

最新四川料理はツイッターにて!

取材してきた四川料理画像を公開中

ご案内

人気記事まとめ

  1. 【中華料理メニュー】回鍋肉、チンジャオロースーなど43料理のまとめ
  2. 麻婆豆腐より滑らかでうまい!脳花(豚の脳みそ)の美味しい食べ方5選
  3. 中国春節の旅!世界遺産『福建土楼』を巡り『客家料理』清蒸光魚、老鼠粄、竹筒鶏等を食べる
  4. お土産に!笹に包まれた手作り餅がおいしい「査氏黄粑」【宜賓】
  5. ラー油のど迫力!一度食べたら忘れらない四川料理の定番「紅油」味とは

おいしい四川運営者について

辛い料理と食べ歩きを愛している方に、日本にはない本場の料理を食べるチャンスを提供する「四川料理の専門家・麻辣連盟総裁」の中川正道です
お気軽に友達申請ください。申請時は一言お願いします! facebookを見る


世界を遊び場に生きる

中川正道
中川正道、1978年島根県生まれ。四川師範大学にて留学。四年間四川省に滞在し、四川料理の魅力にはまる。2012年にドイツへ移住。0からWEBデザインを勉強し、フリーのデザイナーとしてドイツで起業。2017年に日本へ帰国。「人生の時を色どる体験をつくる」をテーマに妻の中川チカと時色 TOKiiRO 株式会社を設立。
四川料理マニアたちがつくる四川料理の祭典「四川フェス」主催。過去動員数累計24.5万人。四川料理、しびれ、麻辣、マー活ブームに火をつけ中華業界を盛り上げる。