花椒の収穫は7月~9月
昨年のトレンドの一つになったしびれ料理。その肝となっているのが、しびれるスパイス「花椒(ホアジャオ)」です。
花椒は7月~9月に木に粒が実り、収穫されます。大体の目安としてですが
・7月は九叶青という品種の「青花椒」
・8月~9月は赤い「花椒」
が収穫されます。
「青花椒」と「花椒」の品種の違いは香りにあります。「青花椒」は柑橘系の香りが強くよりさわやか。通常の「花椒」の方は香りもよいですが、よりしびれの方が強い。
今回は7月に視察に行ってきた「青花椒」収穫の様子を簡単にレポート。さらに花椒博士の李さんおすすめの魚料理もご紹介します!
眉山市仁寿へ青花椒の収穫視察へ
向かった先は四川省成都市から車で約一時間半の距離にある眉山市仁寿県。もともとこのあたりは痩せた荒地が多く、作物も育てられなかったようですが、花椒博士こと李さんの指導の元、荒地に花椒を植えるプロジェクトがし始動。
話をきくと花椒の苗などにかかる費用は政府からの補助金で賄う。土地は仁寿県の農民の土地で、そこを借りて、花椒の苗を大量に植える。収穫は約500人の農民のおばさんたちが担当。収穫した量に応じて、報酬をもらう仕組み。
花椒は通常、苗を植えて、2~3年で実がなるといいます。しかし、花椒博士の李さんの栽培方法で行うと1年で収穫できるようになると。しかも農薬などを極力使わない緑色食品の認証も取得済み。
花椒消費が上がる中、荒地を再利用して、花椒畑を拡大させて、特産品をつくり、農民に還元するサスティナブルな仕組み。中国の地域再生もどんどん新しい形で生まれています。
花椒畑の次は黒龍灘の名物「魚料理」を!
眉山市仁寿からダムがある黒龍灘(ヘイロンタン)へ車で移動。こちらの名物は新鮮な「魚料理」と胡麻のお菓子「芝麻糕(ジーマーガオ)」。
魚は小さな市場で生け簀から購入します。今回は3.5kgの花鲢(コクレン)をお買い上げ。ささっと〆てもらい、お店に魚をそのまま持っていきます。
お店でつくってもらった料理は二種類「麻辣魚」「酸菜魚」。その料理がこちらです。
大きな鍋にどかーんと料理が入り、円卓を回して食べるのが中華の醍醐味。5人で2品とスープでもうお腹はパンパンです。
たらふく食べた後はダムの光景をみて、まったり。車がないとなかなか行けない仁寿県の黒龍灘ですが、おすすめの場所です!
最後に
ぼくらが普段何気なくつかっている花椒。生産地まで来ると、実は荒地を再生した事業の上に成り立っていました。元気なおばちゃんたちが収穫し、取れた量でみな平等な報酬を受け取る。
中国の政府支援プロジェクトというと、何か怪しいイメージがありましたが、それは偏った先入観でした。実は仁寿県のような地域再生プロジェクトもあります。
四川料理を通して、こういう地方の意義あるプロジェクトもシェアしたり、ツアーで視察できたら、おもしろいですね。そして、成都などの都会では食べれないおいしい地方料理を食べたら、完璧です!
基本情報
店名;黑龙滩特色农家鱼
場所;四川省眉山市仁寿県黒龍灘
http://www.dianping.com/shop/23000267
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中川正道、1978年島根県生まれ。四川師範大学にて留学。四年間四川省に滞在し、四川料理の魅力にはまる。2012年にドイツへ移住。0からWEBデザインを勉強し、フリーのデザイナーとしてドイツで起業。2017年に日本へ帰国。「人生の時を色どる体験をつくる」をテーマに妻の中川チカと時色 TOKiiRO 株式会社を設立。
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