目次
著者と行った!四川料理超食べ歩きツアー二日目
四川省中心、成都に長くいると成都では食べられない料理を食べたくなります。
そこで、四川で一番おいしい地域どこか?
とよく四川人に聞くのですが、帰ってくる答えで一番多いのが「楽山」(ラーシャン)。
成都で人気の鉢鉢鶏、甜皮鴨、蹺脚牛肉などの料理はすべて楽山が発祥。
今、成都で展開している人気串串火鍋「牛華麻辣燙(ニュウホァーマーラータン)」は楽山郊外の牛華地区が発祥。楽山はおいしい料理が山ほどある地方都市なのです。
しかし、残念なことに一般の人は世界遺産の楽山大仏を見てそれで終わり…これでは楽山の見どころの10%しか味わっていない…もったいないですね。
時間があれば一週間楽山に滞在し、名物料理を食べ、ビールを飲む!というだらだら食べ歩き滞在をゆっくりとしたい…楽山はそんな四川料理の食べ歩きを愛する食通の聖地ともいうべき場所なのです。
しかも成都のように都会ではなく、どこか時間の流れもまったり。何回行ってもおもしろく、かつ、おいしい街です。
楽山を堪能し、向かうは眉山の洪雅
2日目にたべた料理は驚異の34品!
- 【楽山】潘六孃排骨面:排骨,排骨面(特製パイコー麺)
- 【楽山】锅盔:鸳鸯加丝(牛肉と干し大根を入れた四川パン)
- 【楽山】赵鸭子:甜皮鸭(楽山名物のアヒル料理)
- 【楽山】眼鏡豆腐脳:牛肉豆腐脑,粉蒸牛肉豆腐脑,酥肉豆腐脑 ※楽山名物のおぼろ豆腐料理
- 【楽山】易老四蹺脚牛肉:脊髄、牛筋、牛舌、牛肉、牛肉スープ ※牛肉スープ煮込み
- 【楽山】海汇源:蒸饺(蒸し餃子),烧卖(焼売)
- 【楽山】王浩儿記六孃甜皮鴨:卤鹅(鹵味のガチョウ),鸭肝(鹵味のアヒル砂肝)
- 【楽山】杨氏豆腐宴(豆腐料理の宴):雪衣豆腐,灯笼豆腐,麻婆豆腐,豆腐鱼,砂锅豆腐,野菜蟹黄豆腐,水煮牛肉豆腐。
- 【洪雅】幺麻子
【前菜】
藤椒钵钵鸡(藤椒油を使った鶏串料理)、红油钵钵鸡(ラー油を使った鶏串料理)
剁椒牛肉拼甜皮鸭(牛筋の冷菜、楽山名物のアヒル料理)
【メイン】
养生鸡豆花(豆腐未使用の鶏ムネ肉豆腐)、一品茄子(ひき肉入り油林茄子と藤椒ソース合え)、养生娃娃鲍(アワビとミニ白菜)、藤椒牛排(蒸した牛肉の藤椒ソース合え)、萝卜炖羊肉(羊と大根の煮込み)、德元黄花菜(豚の血の麻辣煮込み)
【デザート】回锅甜烧白(豚バラ肉ともち米)
【主食】鱼粒豆捞饭(魚の卵とエンドウマメのごはん)
【飲料】果蔬饮料(ニンジン、トウモロコシ、サトウキビ、梨を煮込んだ飲料水)
【フルーツ】キュウリ、ドラゴンフルーツ、メロン、パイナップル
【楽山】潘六孃排骨面
排骨,排骨面(特製パイコー麺)
楽山の朝ごはんといえばここ!と楽山在住タベアルキストの一番のオススメ店です。
朝からスペアリブ?とちょっと重い…かと思いますが大勢で食べるとペロリ!
【楽山】锅盔
そして、潘六孃排骨面の裏手の道へ行き、繁盛している小さなお店を発見。以前、楽山の友人からオススメされましたが、お腹いっぱいで食べなかったことを思い出しました。いくつか購入し、味見!
干し大根が甘酸っぱく酸味がきき美味!
【楽山】赵鸭子
そして、楽山名物の甜皮鴨を購入。甜皮鴨はいくつもの工程を経てしっかり味がついた鴨の表面を氷砂糖でコーティングしたほんのり甘い鴨料理。成都でもいたる所でうっていますが楽山で食べると一味違います!
お持ち帰り用の真空パック包装してくれます!翌日日本へ帰国する方々はお土産で購入されていました。
【楽山】眼鏡豆腐脳
購入した甜皮鴨をつまみながら次に食べるのは「豆腐脳」という料理。脳といっても脳みそがはいっているわけではありませんので、ご安心を。
「豆腐脳」は葛湯のようなスープに柔らかいおぼろ豆腐と蒸篭で蒸した牛肉などをトッピングした料理。
【楽山】易老四蹺脚牛肉
朝から連続で食べ歩きちょっとお腹がいっぱいになってきましたが、まだ終わりません。
次は「蹺脚牛肉」という牛肉料理を食べます!
火鍋は重慶、蹺脚牛肉(チャオジャオニュロウ)は楽山
四川南部の街、重慶で火鍋が生みだされた頃、時を同じくして、遠く離れた 楽山にある小さな村、蘇稽鎮(すうじ村)では、「跷脚牛肉」が発案されました。この二つの料理の誕生秘話は偶然にもとても似ていているのです。
今でこそ、中国の人は内臓を食すことを好みますが、当時の中国、特に富裕層の間では牛の内臓は好まれませんでした。
あたり前のように捨てられていた内臓の部位を、もったいなく思った庶民は、ある日、 煮て食べてみようとこころみました。それを煮汁のスープと一緒に食べてみましたが、 あっさりしたスープでは少しものたりない。
そこで、唐辛子、山椒、ナッツ、塩等を混ぜたスパイスと一緒に食べると思いのほかおいしい!こうして、「跷脚牛肉」は生まれました。 (火鍋の発祥秘話は「火鍋について」を見てください)
「足を上げる」という意味の「跷脚」、この料理名の由来は、庶民がこの料理を食べるときの様子にちなんだものだそう。 料理が出される台の高さに合わせて、調整された腰かけ椅子は、当時の人たちの足が地にとどかないほど高く、 足を上げながら食べたという説もあるのだとか。
【楽山大仏】の全景は河から見えます!
朝から5食連続という四川料理食べ歩きを制覇した一同は観光へ。フェリーにのり軽い川下り。
河の水が氾濫し、その祈願として、90年間かけて作られた楽山大仏の全景をパシリ!
【楽山】海汇源
観光した後にはシュウマイと蒸し餃子名物のこちらのお店へ。
隣に百年続く老舗がありますが、食べ比べた結果、こちらのお店の方がおいしいかったです。
みんなで出来たて、アツアツのシュウマイと蒸し餃子をいただきました。
蒸饺(蒸し餃子),烧卖(焼売)
【楽山】王浩儿記六孃甜皮鴨
次は楽山で一番有名な甜皮鴨の店でガチョウとアヒル砂肝をおつまみとして購入。
卤鹅(鹵味のガチョウ),鸭肝(鹵味のアヒル砂肝)
【楽山】杨氏豆腐宴(豆腐料理の宴)
お昼ご飯は西坝古鎮名物「豆腐宴」。「豆腐宴」とはそのままの言葉で、すべての料理を豆腐でつくる豆腐料理のこ。
雪衣豆腐,灯笼豆腐,麻婆豆腐,豆腐鱼,砂锅豆腐,野菜蟹黄豆腐,水煮牛肉豆腐
四川省北部の剣門豆腐、南部の豆腐宴と四川は豆腐に適した良質の水があるので、豆腐料理が独自の発展をしています。
たまに四川で豆腐を食べると独特のニガリの香りが強烈ではありますが、四川人にいせるとあの焦げたような香りが豆腐のおいしいさを引き出しているんだ!とのこと
ぼくらの感性では理解できないような豆腐料理の数々が四川にはありますね。
お茶屋で試飲をする
楽山でたらふく食べた後、向かったのは眉山市洪雅という街。
まず観光で行くことがほとんどない「洪雅(ホンヤー)」という街ですが、ここには山椒の一種「藤椒(タンジャオ)」を生で絞った藤椒油の生産地。ぼくらが仲良くしている幺麻子(ヤオマーズ)の工場も洪雅にあります。
奇跡を起こした四川の田舎企業ヤオマーズ!幺麻子藤椒油の成功秘話
幺麻子からは「どうしても5時から幺麻子に来てほしい」と言われており、ちょっと早く着きすぎたぼくらは隣にあるお茶工場の販売店へ。
お客さんは誰もおらず、わかいおねさんにオススメのお茶を出していただき試飲。
洪雅がある眉山市一体は緑茶の一大生産地でお茶の里して全国でも有名な場所です。香り高い緑茶や最高品質のジャスミン茶を飲み、時間をつぶします。
「おいしい四川」麻辣グルメ視察団ようこそ幺麻子へ!
そして、時間になり幺麻子工場へ。
んん!!!!!!!!この熱烈歓迎の横断幕!!!!!!!!
アントニオ猪木ばりの赤いマフラーを渡されました!
スピーカーから流れる歓迎のマーチ!赤い絨毯の周りには工場勤務の女性たち!
いつも熱烈に歓迎をしてくれ、言葉少ない幺麻子の趙社長と麻辣グルメ視察団と記念撮影。
幺麻子の歓迎はまだまだ続きます。昔ながらの藤椒油の作り方を実演。
四合院の中庭には長いVIP席を用意!
今回は洪雅県政府と欧米視察団と懇親会も重なり、盛大な宴席をご用意していただきました!
幺麻子の商品をたっぷり使った特別フルコース。
おいしい料理を食べながら、地元の民俗劇を披露!
そして、火がたかれみんなで輪になって踊ります!
最後はランタン!テンション上がりすぎて写真を撮り忘れました!
食を通じてみなが一つになり、みなのそれぞれの想いをランタンにのせてふわーー!と夜空へ飛んでいきました!すごい演出です!こんなことされたら、また幺麻子を好きになってしまいます。
慕われる幺麻子趙社長
幺麻子工場と藤椒博物館を解説してくれた女性が、趙社長のことを誇らしげに語っていたのを今でも覚えています。
すべてのはじまりは洪雅のある小さなレストラン「幺麻子飯店」から。
お店で使っていた藤椒油が人気になり、藤椒油を販売開始。自家製藤椒油は口コミで人気になり、作っては売れるという状態に。その後、幺麻子という会社を設立。藤椒油専用工場を建設し、最新の生産管理システムを導入。農家や取引先を大事にする理念で幺麻子が生産する藤椒油は中国全土で食べられるようになりました。
品質にこだわる幺麻子藤椒油は混ぜ物なしの完全オーガニック。他の安い藤椒油とは品質が異なります。
幺麻子のホスピタリティー満点のおもてなし、田舎の心地よい民俗文化。食を通じて、みんなが楽しくハッピーになれる最高の夜でした。
後日、麻辣グルメ視察団の皆さんに伺ったところ、この夜の歓迎が一番心に残っているとのこと。この歓迎の宴はぼくらと幺麻子と話し合って決めたわけではありません。幺麻子オリジナルの完全なサプライズでした。
麻辣グルメ視察団奇跡の幺麻子訪問!本当にありがとうございました!!
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中川正道、1978年島根県生まれ。四川師範大学にて留学。四年間四川省に滞在し、四川料理の魅力にはまる。2012年にドイツへ移住。0からWEBデザインを勉強し、フリーのデザイナーとしてドイツで起業。2017年に日本へ帰国。「人生の時を色どる体験をつくる」をテーマに妻の中川チカと時色 TOKiiRO 株式会社を設立。
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